井上敦子 | ヴァイオリン奏者・アレクサンダーテクニーク教師

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2017.10.24 [Tue.]

パリ管ブラス通訳

更新日:2017.10.29 [Sun] |

パリ管弦楽団ブラス・クインテット(金管5重奏団)によるワークショップで通訳をつとめさせていただきました。


大阪府堺市文化振興財団主催のコンサートに先がけてメンバーが地元中学校の吹奏楽部にレッスンをするという企画。近所のホールに世界的音楽家が来て部活の指導を受けることになった、なんてドキュメンタリー番組か映画にでもなりそう。日本中の吹奏楽部員が悲鳴をあげて羨ましがるような話だろうなあ!



小編成のアンサンブルグループ5つにそれぞれメンバーが一人ずつ付いて指導をされました。

私の担当はトランペットソロ主席奏者のブルーノ・トンバ氏のクラスで受講は中学2年生女子によるトランペット4重奏。


聞けば楽器を始めて1年半だという彼女たちに、トンバ氏は温かくかつ冷静にレッスンを進められました。

座り方や譜面台の位置など演奏の基本、楽器の調整の仕方、曲の理解と表現方法、そしてアンサンブルに不可欠な呼吸や音程の合わせ方から今後の練習についてのアドバイスまで、思い出すほどにバランスのとれた素晴らしいレッスンでした。


中学生にとっては外国人!公開レッスン!というだけで舞い上がっちゃうような状況のなか、トンバ氏のお人柄のおかげで
彼女たちの頼もしい集中力が発揮され、また個人的には私の拙い通訳や限られた条件にもかかわらず最善を尽くされる姿に感謝するばかりでした。



そのあとのコンサートでは金管5重奏の色彩豊かな響きにただただ感動。

私はフィリップジョーンズ・アンサンブルに代表されるようなイギリスのブラスに馴染みがありましたが、パリ管ブラスとは同じ金管楽器⁉︎と驚くほど音の特徴や呼吸に違いがあり、どちらにもそれぞれの国の言語の特徴を感じました。

イギリスがキラキラ華やか、だとするとこちらはまるで絹のような輝きだなあと思ったのでした。

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